2013年3月11日月曜日

旅No.16緊張の乗り換えと3.11と「ジャンゴ 繋がれざる者」

3月11日です。
なるべく普段と同じようにいるつもりでしたが
騒ぐ気持ちは如何ともし難いものがありました。
この2年でいい方に変わっているの?
日本人は忘れやすいと言う。
でもこの震災を体験した私たちは何が何でも忘れる訳にはいかない。
原発についても同じ。
それぞれの心の中にある3.11を持ち続け自分なりの復興への力添えをしないと。

ひるがえって自分は?2年で何が変わった?
自問自答の一日でした。


12月6日
帰国の日。
朝から冷たい弱い雨が降っている。
リスボンのこんな天気、なんか雰囲気あるなと思う。
哀愁の...とか、雨の...とか、ん〜文字にするとチープな感じがするなあ。
チョッと早めにチェックアウトして空港に行く事にする。
フロントで会計。
一泊55€で3泊、165€。まあまあかな。
wifiもあって朝食もわりとよかったし。
このホテル、hotel gat rossioはなんせアクセスがいい。

空港までタクシーで8€チョイ。トランクを使うと1.6€プラスして払う。
この空港からパリに行き、そこで成田行きに乗り換える。
昨年は乗り換えに失敗し、ヒースロー空港でかなりアタフタした。
(昨年の乗り換え顛末はここ)
パリ行き飛行機の時間までけっこうある。時間に余裕がある方が気持ちも落ち着く。
イスで寝ている人もいる。
マラガの空港では寝ないでくださいってアナウンスがチョイチョイあったけど。

チェックイン?と思い、係のオネーちゃんに聞くと自動チェックイン機に行けと。
行ってみると係のオッサンがいて丁寧に教えてくれる、
というかオッサンにまかせてチェックインの手続きしてもらった。
次にカウンターへ行きスーツケースを預ける。
カウンターのニイちゃん、「こにちは。よいたびをー」と日本語で言ってくれる。
手荷物検査場通過しショッピングモールとフードコート。
気がつくと昨年とほぼ同じ物を食べてた。

パリ行きのエアーフランス機に乗り込む。
「パリ到着遅れないでね」と祈るが、今回はパリでの乗り換えにも時間的に余裕がある。
ほぼ定刻通りパリ着。巨大ターミナルを移動。
成田行きのゲート手前にカフェがあり軽くメシ。と白ワイン。
ゲート付近、だんだん日本人が増えてきた。なんだか懐かしい。
成田行きエアーフランス機はほぼ満員。
隣に座ったオバさんに話しかけられる。
かなり旅慣れた様子の人でアチコチの話を聞かせてもらう。
機内でほとんど眠れず、仕方なく映画を観てた。

成田到着。
前回は荷物出てこなかったんだよなあと思いつつ待っていると
自分のスーツケースが出て来た。
自宅に帰ってからスーツケース開けようとおもったら車輪のところがぶっ壊れていた。
スーツケースも少し割れている。
これ25年くらい前に買った物。賠償だ何だって気にならずついに終わったか、と思う。
今までこれ持っていろいろ行ったなあと思ったりしてね。。

今月はカンボジアに行く。どうしよ、スーツケース。。。。

写真はリスボン空港に飾られていたクリスマスの装飾。
キリスト生誕を人形で表すベレンも飾られている。



はい映画。
「ジャンゴ 繋がれざる者」
クエンティン・タランティーノ監督のR15のマカロニウエスタン。
165分と「ホビット」を観た以来の久しぶりに長い映画。
しっかりトイレに行って準備。

劇中音楽が70年代風だったり昔の西部劇風(ローハイドね)だったりラップだったり面白い。
血しぶきもハデに飛ばすタランティーノ。緩急あるストーリー展開。
B級映画の代名詞みたいな監督だけど今作はそんなB級の雰囲気なかったなあ。

予定調和的なウエスタンと違ってハラハラ。
濃いキャラクターにセリフ(字幕だけど)が刺激的。
いったいこの人どうなるんだろうってワクワクしながら観てました。
長い時間も飽きなかった。

時代背景が南北戦争以前で、
当時の黒人奴隷の生活は詳しく知らないけど今作では実に悲惨。
白人も黒人もバンバン撃ち殺されるので命が軽い。
でも結局は一人の女性の為に命を賭けるってのが対照的。
こんなヤクザ映画あったかもなあ、なんて思った。
タランティーノは高倉健や鶴田浩二のヤクザ映画も観ているんじゃないかって思いました。

主役ジャンゴは以前「レイ」でレイ・チャールズを演じたジェイミー・フォックス。
今回も素晴らしかった。
今回オスカーを取ったクリストフ・ヴァルツのクールな賞金稼ぎ屋、ハマってるなあと。
ヨーロッパの香りのする役どころは他の南部のアカ抜けないキャラクターと違って印象的。
自分の感情を抑えたクールな役どころだけど最後に感情を爆発させてしまうあたり圧巻。
久しぶりにドン・ジョンソン観た。いい味だしてた。
レオナルド・ディカプリオの悪役っぷりは、
同じ悪役のサミュエル・L・ジャクソンに食われている感。すごいです、この人。
ジャンゴの女房役のケリー・ワシントン、初めて観たけど美人。
観た人にしかわからないけど映画中盤の覆面についてのシーンはさすがタランティーノ。
笑いました。
普通の監督じゃやらないだろうなあと。
そこかしこにタランティーノのこだわりを感じられる映画。
大変楽しめました。