2013年2月18日月曜日

旅No.12さよならスペインこんにちはポルトガルと「ゼロ・ダーク・サーティー」

インフルエンザもバッチリ治して、
先週は秋田に帰っておりましたが滞在中は穏やかな天気だったのに
東京に戻ってきてからまたかなり雪が降ったようです。
「もー、勘弁してほしい」って声も聞きました。

12月3日
今日はリスボンに行く日。
朝食食べて荷造り。
毎日同じメニューだけどカフェオレとオリーブオイルが実に美味しい。
チェックアウトして電車で空港に向かう。
窓外のスペイン、コスタデルソルの風景をずーと観てた。
明るいです。
空港到着したが、出発まで時間たっぷりあるけど仕方ない。
空港寒くてカゼひきそう。
ポルトガルのリスボン行き飛行機のチェックインがやっと始まり、
手荷物検査してからレストランに直行。
けっこうボリュームあるサンドイッチと生ビール。
16€は高いと思ったけどお腹は満足。
飛行機は前回と同じエアクラフト。
座席に小箱が置いてあり開けると水と小さなサンドイッチと耳栓。
リスボンに夕方過ぎ到着。日も落ちて夜の雰囲気。
今回の宿の場所ははっきりわからないけど、おおよその位置は把握していた。
空港からタクシーに乗り、ホッシオ駅あたりまで行ってもらい降りた。
人が大勢いる。すごく賑やかな一画。
旅行用スーツケースを引っ張りながら目指す宿を探すが、
この街の石畳はスーツケースのキャスターにかなりダメージ与えそう。
特に私のは小さめとは言え古いヤツなのでその辺が弱い。
なんとなく目ぼしをつけて4〜5分歩くと目指す宿があった。
チェックインして近所のお店でタラを焼いたのとビール。

写真はマラガ空港のパブロピカソの名前のついたターミナルとリスボン行きの飛行機。

はい映画。
「ゼロ・ダーク・サーティー」
ビン・ラデインを執拗に追うCIA女性分析官の執念と葛藤の物語。
長い上映時間だけど緊迫感ある展開で映画に引き込まれた。

アメリカとイスラムとの関わりを描いた映画では最近「アルゴ」を観た。
アルゴも今作と同じようにドキュメント風に描いていたけど、
アメリカを一方的な善とせず、アメリカなど西洋諸国が
イランを都合のいいようにしたかった事も述べていた。

今作は対ビン・ラディンということだから
さぞかしアメリカの正義が謳われているのかと思ったけどそうでもなかった。
監督であるキャスリン・ビグローは前作「ハートロッカー」でも
イスラム、イラクを舞台にしていて
そこでもアメリカ万歳的な部分はなかったように思う。

今作も力強い正義のアメリカを描くのではなく、
アメリカが嫌われる土地で苦悩しつつ生きるアメリカ人を題材にしている。
エンターテイメント性ある社会派映画ってかんじかなあ。
あまり大げさな感情の表現はなく、むしろ抑えめの演出だと思う。
でもそれがかえってリアリティーあるものに感じて、
爆発的な感情を表すシーンや上司とのやり取りする場面など効果的だったような。
なので嬉しい、ワクワクのいかにも映画っぽい(映画だけど)場面などが
返って浮いていたような気が。

ビン・ラディンを追いつめて行くまでのシーンはスピード感あるし、
終盤の襲撃シーンは圧倒的。迫力、とかではなくムダがなく緊迫感あった。
目も疲れなかった。。
最後、主人公の頬に流れる涙のシーンはよかった。いい表情だったと思う。
主人公だけではなく、登場人物たちのブレないキャラクターを感じることができたので
映像技術だけによる迫力とは違う、人間ドラマを感じた。

楽しめた映画でした。
やはり社会派エンターテイメント映画だった印象。
それにしても人様の国に勝手に内緒で侵入し武力行使する、
ってのがさほど不自然に感じられない映画だった。

主人公を演じたジェシカ・チャステインは
私が寝そうになった映画「ツリー・オブ・ライフ」や
最高に面白かった「ヘルプ」にも出ている。
全く違う役柄だけどどちらも印象的な演技だった。
その役柄にハマった表情や雰囲気を伝えられる素晴らしい女優さんだと思う。
あ、音楽もよかったです。